只憎しみだけなのだ。ただ。私にとって「書きたい」という衝動は何時も明確な殺意だった。

でもそれ以上に、今は何もかも無意味だと思う。宗教も、哲学も、私にとって希求すべきものを見つけ出すことが出来ない。誰も赦されないし、救われない。自分自身の意志でさえどうにもならない。生きていることは喪服に吸い込まれていくことであり、それ以上語るべき言葉は、この世にはない。