2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

春のひとが羨ましい。鼓動と胎動を同一に持った春のひとが。凡てをその一部として持つ彼/彼女 の何物も増やさず絶えもしないそのからだは、オメガを潅いで磨かれたアルファである。およそ生きている間あらゆる醜さのうちの一つでさえ葬り去れないのなら、何…

血液は何処へゆくでもなくごろごろとした鉛の塊になって、深奥に積まれ立ち止まる。ぬらぬらと息を吐いては寄せ集まる波の、凝固したゆらめきが、やがて地を這うにも疲れ果てるのを、気怠さの残像で見ている。眠りに就いて失われる言葉は何に例えられるのだ…